陶芸では、粘土のかたまりから作品に仕上がるまでいくつもの工程を経て完成します。
その工程を大きく分けると、以下のような感じです。
- 整形
- 削り
- 乾燥
- 素焼き
- 釉掛け
- 本焼き
整形
手回しろくろを使えば、手軽に手びねりで整形できます。
電動ろくろも使えますが、短時間でたくさんの作品を作る場合に向きますので、最初は手捻りで一つ一つ丁寧に作品を作っていくことをおすすめします。
粘土の塊から器の形を作っていきます。
かたまりを伸ばしながら形を作る方法と、
板状に伸ばした粘土から作る方法、
蛇のように棒状に伸ばした粘土を何段も積み重ねて作る方法もあります(紐づくり)。
削り
粘土は乾燥によって少しずつ固くなっていきます。ある程度納得の行く形ができあがると半日ほど乾燥させ、指で押しても跡がつかないほどの硬さになったら削って仕上げます。
器に模様を彫り込んだり、凹凸を無くしてきれいにしたり、器の裏にあたる「高台」を削って作ったりします。
乾燥
削りが終わった器を乾燥させます。
完全に水分がなくなるまで2週間ほど風通しの良い場所で乾かします。
カチカチに乾燥すると白っぽい色に変わります。
素焼き
陶芸用の窯で700〜800℃の温度になるまで焼きます。焼き上がると器の色が変わり、水に濡れても壊れなくなります。
この状態で絵を描く場合もあります(下絵)。
釉掛け
釉薬の粉を溶かした液体を掛けます。
筆で塗ったり、吹き付けたりする方法もありますが、本焼きをすると溶けて器の表面を覆うガラス質のコーティングのようになります。
様々な色や質感の釉薬があり、粘土にもいくつもの種類があるため、組み合わせは無限大です。
本焼き
陶芸用の窯で本焼きを行います。
高津公民館では8時間かけて1230〜1250℃まで温度を上げ、本焼きします。
その日の温度や湿度によって、窯の温度の上がり方が変わるため全く同じように出来上がることはなく、作品を窯のどの位置に入れたかによっても温度の上がり方が違うため、同じように焼いても仕上がりが異なることがあります。
こうした偶然の産物が思いも寄らない彩を発したり、逆に期待した色が出なかったりと、追求すれば奥の深い世界が陶芸の魅力の一つといえます。
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